ドロウジーズ

スピッツ多めです

ニノウデの世界

 メジャーデビューアルバム「スピッツ」の一曲目。「君」と「二人でカギかけた小さな世界」でたわむれていた「僕」であったが、Cメロでそれらは過去の日々であったことが明かされ、結局「なんにもないよ 見わたして ボーッとしてたら何故 固まった」と最後には一人ぼっちになる。「石の僕は空を切り取った」とは「僕」は死んだということだろう。こうオチが用意されているのがらしさ。

「冷たくって柔らかな」「ニノウデ」「おなかのうぶ毛に口づけた」というフレーズからは二人の幼さがうかがわれる。「かすかに伝わってき」ただけで「飛んで」いけるのも幼さゆえの飛躍。

 から顔出して 笑ってばかりいたら こうなった」というのは、「二人でカギかけた小さな世界」に閉じこもりつつ、外部の世界(現実、世間)を嘲っていたら、どちらの世界からも見放されてしまったということか。

 それにしてもタイトルがいいなと思う。